ライブ配信の確定申告はいくらから?必要な人と申告のやり方
配信の報酬も課税対象。給与のある人は所得20万円超で申告が要ります。
- 給与が1か所:給与以外の所得が年20万円超
- 給与なし:所得が所得控除の合計を超える
- 所得:収入から必要経費を引いた額
- 期限:翌年2月16日〜3月15日(原則)
出典:国税庁(令和8年4月1日現在の法令)。金額は年分で変わります。

ライブ配信の確定申告はいくらから必要?立場別の基準
給与がある人は給与以外の所得が年20万円を超えるか、給与がない人は所得の合計が所得控除の合計を超えるかで決まります。
| 立場 | 所得税の確定申告が必要になる基準 | 年分・根拠 |
|---|---|---|
| 給与が1か所で年末調整が済んでいる人 | 給与以外の所得の合計が20万円を超える | 国税庁 No.1900(令和8年4月1日現在の法令) |
| 給与を2か所以上から受けている人 | 年末調整されなかった給与の収入金額と、給与以外の所得の合計が20万円を超える | 国税庁 No.1900(令和8年4月1日現在の法令) |
| 給与がない人 | 所得の合計が所得控除の合計を超える | 国税庁 No.2020 基礎控除は令和7年分が最大95万円、令和8年分が最大104万円(No.1199) |
| 学生・扶養に入っている人 | 上の3つと同じ基準で見る | 扶養に入れる所得の要件が別にある(学生・扶養の節) |
※「20万円」「所得の合計」は振込額ではなく、収入から必要経費を引いた所得です。給与にはパート・アルバイトの賃金も含みます。迷うときは税務署へ。
会社員・パートなど給与がある人は?
年末調整が済んでいる人は、配信などの所得が20万円を超えると申告が必要です。
- 20万円以下:所得税の申告は不要(還付申告をするときは配信の所得も含める)
- 給与が2か所以上:年末調整されなかった給与と、配信などの所得の合計で20万円と比べる
- 還付を受ける人:この申告の義務からは除かれる
配信が主な収入で給与がない人は?
所得の合計が、基礎控除などの所得控除の合計を超えると必要です。
- 令和7年分の基礎控除:合計所得132万円以下で95万円、132万円超336万円以下で88万円
- 令和8年分の基礎控除:合計所得489万円以下で104万円
所得がこれより多い区分では、控除額が下がります。令和8年分は、令和8年12月1日施行の改正によるもので、申告前に国税庁のページで確かめてください。ほかの所得控除もあるため、実際の境目は人によって違います。
学生や扶養に入っている人は?
申告が要るかは、上の表と同じ基準です。これとは別に、親や配偶者の所得税の扶養に入れる所得の要件があります。
- 扶養の要件:合計所得が令和7年分は58万円以下、令和8年分から62万円以下
- 19〜22歳:123万円以下なら、特定親族特別控除を受けられる場合がある(所得に応じて段階的に減る)
※所得税の扶養の話です。健康保険などの社会保険の扶養は、加入先に確かめてください。
所得税の申告が不要なら何もしなくていい?
原則として、市区町村への住民税の申告が必要です。所得税の確定申告書を出した人は、内容が自治体へ送られるため不要です。必要かどうかや方法は、住んでいる市区町村に確かめてください。
会社に知られるかは、ライバーの副業は会社にバレる?へ。
ライブ配信の収入は何所得?事業所得と雑所得の違いは?
事業と呼べる規模なら事業所得、そうでなければ業務に係る雑所得です。どちらに当たるかは個別の判断です。
| 区分 | 目安 | 青色申告 |
|---|---|---|
| 事業所得 | 社会通念上、事業と呼べる程度で行っている 帳簿書類を保存していると、こちらに区分されることが多い |
できる |
| 業務に係る雑所得 | 事業的な規模でない 帳簿書類の保存がないと、下の例外を除いてこちらに当たる |
できない(対象は不動産所得・事業所得・山林所得) |
※収入金額が300万円を超えるかなどで、目安どおりにならない場合があります。
- 雑所得の損失:ほかの所得と相殺(損益通算)できない
- 青色申告:原則その年の3月15日までに承認申請書を出す
- 事務所から給与で受け取る人:給与所得(給与所得控除を引く)
17LIVEは、自社が払う報酬は給与に当たらず、源泉徴収票も出さないとしています(事務所との契約には当てはまらない場合があります)。
出典:国税庁(令和8年4月1日現在の法令)、17LIVE公式FAQ(2026年10月6日時点)
投げ銭や報酬の収入はどう数える?振込額でいい?
振込額が報酬の全額とは限りません。源泉徴収や振込手数料が引かれていることがあります。アプリの履歴で、報酬の額と源泉徴収された額の両方を確かめます。
- 源泉徴収:Pococha・IRIAM・REALITY・ミラティブで行われる
- 精算:源泉徴収されても申告済みにはならず、確定申告で過不足を精算する
- 複数アプリ:アプリごとに分けず、1年分をすべて合わせる
- 年の区切り:受け取った日でなく「収入すべき権利の確定した」年で数える
例:ミラティブは、12月分は翌年1月払いでもその年の所得に含まれると説明しています。
換金していないポイントの扱いは、サービスの仕組みで変わります。収入には、物や経済的利益の価額も含むのが原則です。国税庁の2019年の資料には、換金していないポイントの申告漏れが判明した動画配信者の事例があります。残高が多い人は税務署に確かめてください。
1年分の収入はアプリのどこで確かめる?6つのアプリの一覧
ミラティブ以外は、報酬や換金の履歴を画面で確かめられます。書類を出さないアプリが多いので、履歴は自分で保存します。
| アプリ | 収入を確かめる場所 | 書類の発行 | インストール |
|---|---|---|---|
| 「マイレベニュー」の収益管理ページ | 支払通知書は毎月 支払調書は条件つきで希望者のみ |
App StoreGoogle Play | |
| Webの管理ページ | なし | App StoreGoogle Play | |
| Pococha.com の[交換/換金履歴] | 原則なし | ||
| REALITY for Web の「年間報酬額」 | 支払調書は書面ではなし | ||
| サイトの「ふわっちポイント履歴」 | 公式ヘルプで確認できず | ||
| 通帳などの振込の記録 アプリの「獲得ボーナスを確認」(直近180日以内) |
各ユーザーにはなし | App StoreGoogle Play |
※「確認できず」は記載がなかったという意味で、発行がないという意味ではありません。書類の有無にかかわらず、申告の要否は所得で決まります。
- 17LIVE:支払通知書は翌月1日発行で過去分もダウンロード可。「残高」「総額」は消費税込み
- IRIAM:「持っているダイヤ」→「ダイヤを換金・管理する」。凍結中は見られない
- Pococha:[ダイヤ交換]→[交換/換金履歴]→[換金]。退会すると見られない
- REALITY:年間報酬額は毎月3日までに前月分まで反映
- ふわっち:ブラウザで月別明細をExcel形式で保存できる(過去36か月分)
- ミラティブ:支払調書はミラティブから税務署へ直接出す
見られる期間に限りがあるため、換金のたびか年末に画面や明細を保存してください。
アプリごとの報酬の仕組みは、顔出しなしで配信できるアプリの記事にまとめています。
出典:各アプリの公式ヘルプ(2026年10月6日時点)
ライブ配信の経費はどこまで認められる?記録は必要?
配信の収入を得るために直接かかった費用が経費です。生活のための支出は経費になりません。

生活と配信の両方に使うもの(家事関連費)は、配信に必要だった部分を記録で分けて示せる金額だけが経費になります。
※国税庁の例は店舗併用住宅の家賃などで、配信の機材・通信費・衣装を名指しした記述はありません。
記録は必要です。取引を記帳し、受け取った書類を保存します。
- 事業所得(白色申告):帳簿や書類を5年間(法定の帳簿は7年間)
- 業務に係る雑所得:前々年の収入が300万円超なら、請求書・領収書などを5年間
帳簿の保存は、所得の区分にも関わります。
出典:国税庁 No.2210 ほか(令和8年4月1日現在の法令)
ライブ配信の確定申告のやり方は?期限と4つの流れ
1年分の所得を計算し、原則翌年の2月16日から3月15日までに申告と納付をします。

- 集計:アプリの履歴で収入と源泉徴収額を確かめ、経費をまとめて所得を出す
- 作成:国税庁の「確定申告書等作成コーナー」で申告書を作る
- 提出:e-Tax、郵送、税務署の受付のどれか
- 納付:通知は来ないので自分で納める(振替納税・クレジットカード・スマホアプリ・コンビニなど)
※日付は年によって変わり、令和7年分は2026年2月16日〜3月16日でした。令和8年分は国税庁の発表で確かめてください。
スマホで申告する人向けに、国税庁がマニュアルと「マイナアプリ」の登録を案内しています(令和7年分)。
確定申告をしていなかったらどうなる?今からできることは?
期限を過ぎても今から申告できます(期限後申告)。気づいたら早めに出します。税金のほかに、無申告加算税がかかることがあります。
| 申告した時期 | 無申告加算税の割合 |
|---|---|
| 税務署の調査の事前通知の前に、自分から申告 | 納付すべき税金の5% |
| 事前通知の後(調査による決定を予知する前) | 納付すべき税金の50万円までの部分10% 50万円超300万円までの部分15% 300万円超の部分25% |
| 調査を受けた後など | 同じ区切りで15% 20% 30% |
※令和5年分以降の所得税(令和8年4月1日現在の法令)。過去に課されたことがある場合などは、さらに加算されることがあります。
- かからない場合:期限から1か月以内に自分から申告し、期限内に申告する意思があったと認められる一定の場合
- 延滞税:令和8年中は、納期限の翌日から2か月までが年2.8%、その後は年9.1%(年によって変わる)
- 過去の年分:年分ごとに最初の表で見る。基礎控除は令和2〜6年分が48万円(合計所得2,400万円以下)、令和7年分は最大95万円
申告していないと税務署に分かる?
アプリ側から、支払いの情報が税務署に出ることがあります。
- ミラティブ:支払調書をミラティブから税務署へ直接出す
- 税務調査:換金していないポイントの申告漏れが分かった配信者の事例がある(収入の数え方)
- 隠した場合:無申告加算税などに代えて、重加算税(35%または40%)
出典:ミラティブ公式ヘルプ(2026年10月6日時点)、国税庁、財務省
迷ったときはどこに相談できる?
所得税は国税庁・税務署、住民税は住んでいる市区町村に確かめます。
- チャットボット「税務職員ふたば」:土日・夜間も使える
- 電話相談センター:0570-00-5901(通話料あり)、8時30分〜17時(土日祝日と12月29日〜1月3日を除く)
- 税務署の面接相談:書類を見ながらの相談向け。電話で事前予約
- 住民税:住んでいる市区町村へ
ほかのコラムはコラムの一覧から読めます。
まとめ
- 基準:給与がある人は20万円、ない人は所得控除の合計と比べる
- 申告:国税庁の作成コーナーで作り、期限までに提出と納付
- 未申告の年分:早めに期限後申告をする
- 迷ったら:国税庁の電話相談か税務署へ
まずは、アプリの履歴から年間の収入と源泉徴収額を保存してください。
よくある質問
ライブ配信の投げ銭も確定申告の対象になりますか?
対象になります。ふわっちと17LIVEも、申告が必要な場合があると案内しています。必要かは最初の表の基準で確かめてください。
申告書の「種目」には何と書けばいいですか?
国税庁の手引きに、配信の収入を名指しした例はないため、税務署に確かめてください。雑所得の例には、原稿料・講演料・放送出演料などが挙がっています。
Twitchなど、ほかの配信サービスの収入でも同じですか?
同じ基準です。サービスごとではなく、1年分の所得をすべて合わせて判断します。申告の要否は所得の状況によるので、迷うときは相談先へ。
事務所から「業務委託」と言われました。確定申告は必要ですか?
給与でない報酬は年末調整で精算されないため、所得を出して最初の表の基準に当てはめます。